春になると、芍薬の花が咲く季節がやってきます。
凛とした白、やわらかなピンク。見た目の美しさだけでなく、
芍薬は古くから漢方の世界でも重宝されてきた植物です。

実は、同じ芍薬でも「白芍(びゃくしゃく)」と「赤芍(せきしゃく)」という
ふたつの種類があるのをご存じですか?


白芍(びゃくしゃく)──整える・やわらげる

白芍は、芍薬の根の皮をむいて乾燥させた生薬です。
筋肉のこわばりをゆるめ、血のめぐりを整え、体と心をやさしく調和させます。

生理痛やPMS、更年期によるイライラ、ストレス性の胃痛などに使われることが多く、
代表的な処方には「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」や
「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」があります。

まさに、“やさしく寄り添う”ような漢方です。


赤芍(せきしゃく)──流す・冷ます

一方、赤芍は根の皮をむかずに乾燥させたもので、
体の「熱」や「炎症」「血の滞り」を取り除く作用があります。

打撲や肩こり、のぼせ、目の充血など、
血が滞っているときに使われることが多く、
「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」などの処方に含まれています。

白芍が“整える”とすれば、赤芍は“流す”。
どちらも、体のバランスを取り戻すために欠かせない存在です。


見た目にも、効能にも「陰と陽」

白芍の白は「静けさ」や「調和」を、
赤芍の赤は「めぐり」や「生命力」を象徴しているといわれます。

美しさの裏に、ちゃんと意味がある。
自然の力を借りて、内側から整えるのが漢方の魅力です。


Hachi漢方薬局でも

当店では、白芍をベースにした「温巡茶(Onjun Tea)」など、
気血のめぐりを穏やかに整えるブレンドティーをご用意しています。
美しい芍薬のように、心と体がふんわりとほぐれますように。